ラノベ感想:蜘蛛ですが、なにか?8
異世界最大の迷宮上層部で蜘蛛に転生した「私」。成り行きで古代兵器のエネルギーを取り込んで神化したものの、システムの恩恵を受けられずに弱体化。2年かけて魔族領まであと1歩のところまで到達。氷龍の支配する山を抜けるコースに挑むが、そこには特殊な進化をしたオーガが…。
あらすじ
魔王、転生者である吸血姫、その従者と旅を続ける白ちゃんこと白織。ひょんなことから神になってしまってはや2年。相変わらず弱体化したままで、システムの恩恵もなく、スキルも使えず、ステータスもない状態でまさにお荷物状態。
そんな中、ゴブリンの村に暮らしていた1体のゴブリンがオーガとなり、付近の村の冒険者ギルドの討伐隊を撃破し、帝国軍でもトドメはさせなかったと言う事件が発生。魔族領に向けて氷龍の支配する山越えを目指す一行。しかし、そこに件のオーガと遭遇。しかも、彼は転生者だった…。
因縁と因果がめぐる第8巻
第三の転生者
というわけで、蜘蛛子時間軸で言えば「私」、ソフィアに次いで第三の転生者と遭遇。ただし、勇者パートではすでに登場して、ソフィアと共に魔族側の転生者として勇者と激突する事になります。それはまだ先の話。憤怒によってはんば理性を無くした状態での邂逅となります。しかも、ソフィアは前世のクラスメイトのことをあまり覚えていませんし。
また、後にラースとなる彼のオーガ化については、「私」とも因縁があります。もちろん、白ちゃんはそこまでは知りません。迷宮で人族最強の魔法使いロナントと共に「迷宮の悪夢」に遭遇した召喚士が責任を押し付けられて左遷された先で遭遇したゴブリンが彼であり、帝都に戻るために功を焦ったことによって発生した悲劇でオーガ化したわけなので、蜘蛛子さん時代の行動の結果とも言えます。また、功を焦るきっかけとなった事件は彼の生まれたばかりの子供の誘拐であり、それはエルフの仕業です。そんなわけで、因縁が色んな意味で絡まっているのが3人の転生者たちになります。
そういえば、勇者パートが全くありませんが、白ちゃんのパートが追いつくまではこのままでしょうか。当分、出番はなさそうです。代わりはロナントやユリウスがしてくれるでしょう。
蜘蛛子さんパートが膨らんでしまったのかもしれませんが、蜘蛛子さんと勇者のパート配分があまりよろしくないですね。勇者パートは急ぎすぎた感じでしょうか。
龍種の株が暴落中
風龍も大概でしたが、今回の氷龍もなかなかの小物っぷりで、アラバやガキアといった地龍が上げた龍種の株が大暴落中です。しかも、風龍ヒュバンは果たせなかったものの見せ場もありましたが、氷龍ニーアはあまり見せ場もなくひとまず退場。本当は強いのですが、思わせぶりなことを言いつつ見せ場なしのいいとこなしでした。
復活待たれる白ちゃん
弱体化したままの白ちゃん。最後の最後で糸が出てきましたが、早く元に戻って欲しいものです。まあ、元に戻ったら戻ったでパワーバランスが一気に崩壊しますけど。
前巻のポティマスのセリフから岡ちゃんと白ちゃんの絡みがあるかと思ったら、すれ違いでした。そういえば、勇者パートで白ちゃんが登場した際に驚いてたので、それまで白ちゃんと会ってなさそうでした。どこかで白ちゃんが先生が恩人みたいなこと言っていたので会っていたのかと誤解していたのですが、前世の話だったのでしょうか。あるいは、会ってはいないけど先生の行動で結果的に白ちゃんが助かった、とか。でも、あまり今までの話で接点がないのですよね。エルフそのものとの因縁はいろいろあるのですが。
あとだいぶキャラが立ってきた4姉妹の活躍も楽しみです。というか、サエルの体も早く戻って欲しいところです。
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