ラノベ感想:転校先の清楚可憐な美少女が、昔男子と思って一緒に遊んだ幼馴染だった件4

読書,てんびん,ライトノベル,学園,幼馴染,雲雀湯

前の3巻も夏ですが、今巻も夏。ゲームの様な田舎の夏休み生活が今回のお話。隼人と春希を巡る人間関係が一通り揃った感じで、第一部完で今後の新しい展開への準備完了といった感じです。

あらすじ

夏も終盤、月野瀬に戻った隼人と姫子、春希は沙紀やその従兄弟の心太と久しぶりに対面する。二階堂家と村民の間にリゾート開発に関してのわだかまりもあったが、春希にも普通の村の女の子として接する村民たち。

その村の夏休みのクライマックスである夏祭りが近づく中、春希と沙紀はある考えを抱く。そんな中、春希は沙紀の想いも理解しつつ、自分の想いと友人関係の葛藤に思い悩む。そして、それを見た沙紀は…。

ゲームの様な田舎の夏休み

自分は田舎がない(そもそも住んでいるところが地元)ので田舎の夏休みというのはよくわかりませんが、ゲームでそういう田舎の夏休みを体験するというものがあったかと思います。やったことないですけど。まさにそんなような世界が展開されています。実際の田舎生活も田舎の夏休みも体験したことないので、ゲームや今回のような田舎の世界が実在するのかしないのかわかりませんが。

沙紀の沙紀による沙紀のための4巻

段々存在感を増してきていた隼人の妹、姫子の親友である沙紀。今回はもう完全に主役を喰いにかかっています。今回のメインは沙紀と言うと流石に言い過ぎかもしれませんが、今まで一人だけ離れたところにいただけに、否応にも存在感が増しました。

作中、春希が何度も繰り返していますが本当に「良い子」です。

正直、自分は「はるはや」推しでしたが、今回の沙紀の話を見ていて、だいぶ揺らいできました。正確にいうと、隼人的には多分春希のことしか考えてないだろうし、はるはやしかないと思いつつ、もう隼人なんかどうでもよくて沙紀の望みを叶えてあげたいという気持ちが膨らみつつあります。

正直、隼人の存在意義は?

沙紀が輝き、春希も光る中、隼人ってなんなんだろうな、と。春希、沙紀、みなもを次々と惑わす諸悪の根源である隼人ですが、前巻の感想でも書いたように一体こいつの何が良いのかと考えてしまう次第です。単に「良い奴なんだろうな」というくらいしか感想が持てなくて、もうちょっとこうなんか、彼女らに釣り合うところが欲しいところです。

次なる展開はいかに

さて、4巻を読んだ方は、最後の展開に驚かれたかと思います。というか、急すぎて驚きました。いや、だっていきなりそういう展開にあの短期間でなるのはおかしいでしょ、と。かなり強引な展開に驚いています。まあ、あそこまで話を膨らませておいたらこうするしかないよな、とは思います。思いますけど、この物語のテーマは一体どこなのかと。色々話を膨らませるのも良いのですが、広げた風呂敷はちゃんと畳んでもらえるのか心配になります。春希からみのもやもやを放置したままで、新たな展開をぶっ込んでくるとか、話の着地点が見えてるのか、発散するだけじゃないのかと心配になります。

前巻の感想の最後に「3巻で二人のハッピーエンドで終わった方が良かったのでは?」と書きました。4巻はそれはそれで面白かったので3巻で終わらなくて良かったのですが、そうは言っても先への不安感は相変わらずです。それを覆してくれることを期待する気持ちも変わりません。

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