ラノベ感想:ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編9.5
読了後に公式サイトを見に行ったところ、2024年1月から1年生編のアニメ3期が決定との告知が出てました。だいたい4ヶ月ペースで刊行されてきているので、この調子だと10月に2年生編10巻、3期放送中の2月に11巻が出ていそう。6月には2年生編のラストが出ているかもしれませんね。
あらすじ
2学期も終わったクリスマス。綾小路の意図的な行動のせいでギクシャクしていた軽井沢がインフルエンザに。関係修復を先延ばしにしていた綾小路は当てのないクリスマスを過ごすことに。しかし、Bクラスまで躍進した堀北クラスの真のリーダーが誰かについて、どのクラスも興味津々。先の特別試験で実力の片鱗を知られた綾小路も彼らの認知するところに。しかし、それも綾小路の考えの中のことだった…。
リア充、爆発しろ
1年生編が始まった当時は(対外的には)陰キャだった綾小路ですが、今巻をはじめ、だいぶ女性との交友が増えているよう。いや、男性との交友も増えてはいるのですが、9.5巻を見ていても、なんか周りにちらつく女性の影がやたらと多いような。
正直、人でなしだなと思って綾小路を見ていました。ただ、綾小路はホワイトルームでの生活しか知らないわけで、ある意味「人ではない」のですよね。それを学んでいるという点では鬼畜ぶりにも仕方ない点はあるのですが…。でも、そんなの知らない同級生たちには理解できない存在でしょうね。爆発はしないと思いますが、同級生の誰かに刺されないことを祈るばかりです。
人の上に立つ快感を感じ始めている?
そも綾小路からみた軽井沢の存在はどういうものだったのか。恋愛感情というものを理解するには相手が必要で、そのために利用できるコントロールしやすい存在というのがたまたま軽井沢だっただけなんでしょうか。今までもいろいろ不穏な独白は出てきてましたが、今回も不穏なワードが今まで以上に目白押し。綾小路にとってはもうアフターケアモードに入っているような感じ。それでいて、変に軽井沢を自立させたいというのを責任感として義務だと思っている感じ。真面目に刺されないかと心配です。
そんな中で、人の上に立つというか、他人をコントロールすることに快感を覚えているというような独白も。
通話を終えた後、オレは空虚な室内の中で微かな心境の変化を感じていた。
静かなる胎動 より
自らの発言で他人を操ること。
それは、オレにとって「楽しい」に分類される行動であること。
発言が真実であるか嘘であるかなどは関係ない。
操ろうとしてくる相手の発言すらも「楽しい」と感じていること。
知らず知らずに騙されることすら、むしろ歓迎したい。
人間を知り、人間を学ぶこと。学ばされること。
もっと大勢ーあるいはもっと大きな、見知らぬ巨大な相手たち。
そんな人間を操り、掌握できたなら、より楽しいと思える気がしてならない。
まあ、騙されることすら歓迎したい、なんてのは騙されたことのない、上から目線からの感想でしょうけど。2度目を味わいたいと思うかは別として、そういう感じたことのない感情を味わいたい、のでしょうね。
今後の行方は?
9巻で一歩進んだ一之瀬がもう少し踏み込んでくるのかと思いましたが、それは端数巻の話ではなかったよう。気になるのは坂柳の以下の発言部分。
綾小路の計画は具体的に分かっている。
探りあい より
3年生の時点で思い描く構図。
このまま彼の望む通りに進ませてしまっては、面白くない。
なら、それを乱すにはどうすればいいのか、既に答えは出ている。
邪魔をしたい。
困る顔が見たい。
自らの計算が及ばぬ領域もあることを突きつけたい。
感情を引き出し、その上で彼を壊したい。愛したい。
「残念ですね。あなたの計画は、夏の無人島試験の時から狂い始めているんです」
そう伝えたくて仕方がなかったが、それはまだ秘密。
わからないからこそ、読めないからこそその先に面白さがある。
「その事実があなたを、思いがけない方向へと変える第一歩になることをお約束します」
未来に彼がどんな決断をするのかが、楽しみで仕方がない。
「本当に3学期が待ち遠しいですねー」
これが坂柳の思い上がりなのか、本当に綾小路の別の面を引き出してくれるのか。読者としては後者を期待したいところ。ただ、綾小路ならプランは一つだけということはないだろうというのも確か。自分の想定から外れるケースも想定して、3つくらいはプランを持ってはいそう。
なんにせよ、3学期が楽しみです(出るのはようやく秋ということでしょうけど)
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