「信長の野望・新生」インプレ2nd〜AIは躍動したか
結局買ってしまった「信長の野望・新生(以下、新生)」。前回のファーストインプレ以降もぼちぼちと進めています。その後の進展も含めて、今回の売りのAI周りについて思うところを書いてみます。なお、最近の信長の野望はあまりちゃんとプレイしていないので、的外れな部分がありましたら申し訳ありません。
本記事中、ゲームのスクショなどは一切掲載しませんのであらかじめご了承ください。他所様のブログではスクショを掲載していましたけど、権利的に明確でない部分で冒険できませんし、変に問い合わせて藪をつついても得るものは少ないのでご了承ください。
「信長の野望・新生」は株式会社コーエーテクモゲームスの著作物であり、「信長の野望」は株式会社コーエーテクモゲームスの登録商標です。
©️コーエーテクモゲームス
プレイ状況
初級・桶狭間シナリオ、織田家でプレイしています。前回は三好家との戦いがこう着状態というところまででした。
その後、同名の浅井家と幕府を使い潰しにご協力願い、信貴山城に嫌がらせで2度くらい合戦を仕掛けて三好家を消耗させた上で、再度、浅井家と幕府に援軍を依頼した上でAIがこれくらいは必要という兵力を動員して信貴山城に攻め込みました。その結果、松永久秀の平蜘蛛イベントが発生。久秀自体はイベントをスルーしていつの間にか織田家の木下秀吉軍団に混ざっていたのですが、信貴山に攻め込んだことでイベント発火。茶器と共に爆死してしまいました。もっとも、イベントで炎上したはずの信貴山城はその後も普通に使えるのですが。
その後、三好家とのこう着状態を打ち破って兵力的に有利になった我が織田家は畿内の三好家の城を(浅井家と幕府を引き摺り込んで)下し、南側をほぼ制圧。三好家に残るは洲本や勝瑞寺と伊丹の隣の城くらいという状況。ついでに、史実では手こずった本願寺も下しました。
一方、イベントの都合で放置していた朝倉家は勢力を大幅拡大してました。西は毛利や宇喜多と合戦を繰り返し、東も金沢御坊を攻めて本願寺とやり合ってました(大坂の本願寺にいた勢力が落城で金沢にワープしてましたが、どうやったのでしょうね)。
その宇喜多はイベントの関係で織田家に臣従してますが、なぜか四国に上陸してました。朝倉と毛利に攻め込まれてそんな状況ではなさそうなのですが。
なお、安土城完成イベントで拠点が勝手に安土城に移されてしまいました。岐阜城改名イベントでは本拠地移動は自前だったのですが。金がかからなくて良さそうなものですが、実際には岐阜から安土に本拠が移ったことで、東側領土の一部が統治限界を超えてしまい、収入が激減。政策が一時キャンセルされたりと大変でした。慌てて既存の伊勢、伊賀、紀伊から河内あたりを治める木下秀吉軍団に加えて、武田と接する木曽福島から金山、那古屋、鳴海あたりまでを柴田勝家軍団としました。
結局、AIはどうなのか
さて、新生の売りは躍動するAIとのこと。実際のところどうなのでしょう。大したプレイ時間ではないので全貌が見えていないですが、現時点の所感です。
軍団長としてのAI
柴田勝家軍団は作って日が浅いので、主に木下秀吉軍団について。当初、北畠攻めにつけ込んで新宮を奪った鈴木家に対して、秀吉軍団の方針を新宮奪還に設定しました。が、なかなか攻めてくれません。鈴木の本拠である雑賀の兵力を含めても従分な兵力はあるのになかなか動いてくれないと思っていましたが、どうも三好家とのこう着状態が影響していた模様。昔の信長の野望のAIと言えば、目先の兵力差に釣られて後先考えずに攻め込んだ挙句、消耗してカウンターを食らったり、漁夫の利を取られたりということがよくあったように思います。
今回は大名たちの動向を見ていても、無理に攻めてカウンターを喰らう様なことは少ない様です。秀吉軍団も三好家とのこう着状態を打ち破って織田家優勢になってからは新宮、雑賀と方針に従って攻略してくれました。その後、本願寺攻略の方針を与えれば、これもすぐに落としてくれました。慎重ですがチャンスがあればちゃんと攻めてくれる様です。
その前提で、大名は戦略家としてお膳立てを整えつつ、戦術的な動きはAIに任せるというのが新生というゲームなのだろうと感じました。ですので、軍団長が動かないと思ったら、その状況を自陣営に傾けるような戦略的な動きが必要ということになるかと思います。
NPC大名としてのAI
基本的にはNPC大名もその大名家の軍団長なので、話は同じかと思います。ちなみにマニュアルとかちゃんと見てないのですが、NPC大名は軍団は作らないのでしょうか。今、この世界で最大兵力を持っているのは北条家ですが、軍団は1つです。また、織田家に匹敵する東西領土を持つ朝倉家も統治限界なんて関係ないぜとばかりに1軍団です。
こちらは統治限界のせいで軍団を分けざるえないのに対して、NPC大名は分けなくて良いのであれば、やや不公平な感じはします。もっとも、軍団を分けていても合戦で敵城をクリックして出陣させると大名以外の軍団下の城からも出兵してくれるので、それほど弊害はないのかもしれません。
AIは妥当な判断をすると思うものの、戦略的不利を覆す力がないのも確かです。それができれば、木下秀吉軍団は鈴木家を単独で攻略できたかもしれません。が、そこはやはりプレイヤー大名の役割かと思います。その結果、弱小大名は大大名に飲み込まれる運命にあります。
その典型例が朝倉家。南は同盟している浅井家と、我が織田家がガードする形なので、織田家が攻めなければ安全。朝倉と織田は敵対関係にあるものの、朝倉より優勢な織田家に攻めてくることもありません。三好と全力戦闘している時も我関せずです。まあ、織田の隙を突くにしても本拠がら空きで無理無茶無謀で攻めてはこないので、東西の勢力が健在の間は動けなかったのでしょう。逆にそれなりに武将はいるので織田と三好の抗争に合わせて西進政策をとり、結果的に毛利と織田の狭間を占めることになりました。
その結果として、弱小大名が淘汰されてある程度力のある大名ばかりになってくると、なかなか隙を作るのが難しく、こう着状態になる傾向があるかと思います。それが従来からの問題である中弛み感につながってしまっている感はあります。
ただし、こう着状態をどうしたら良いのだろうか?と感じていた対三好家もあれこれ手を尽くせば結果的に打破することができましたので、いかに戦略を考えて実行するかが肝になってくるように感じます。
結局、「新生」はどうなのか?
今の所ぼちぼちと楽しんでおります。
ただ、いわゆるフェニックス小田の様な弱小勢力でのプレイはなかなか厳しいように感じます。何は無くとも武将と郡がなければどうにもならないのが新生。戦略的にどうにもならんものを戦術でどうにかすることはできない、という当たり前の結論に至ってしまいます。世の中には戦略を戦術で覆すのが名将という認識が多そうですけど。実際、戦術で戦略を覆すことは不可能と言われつつ、得手して戦術が戦略を覆すことも「稀によくある」なのも現実。
そういう逆転プレイヤ派手な合戦、箱庭のような内政を求める向きには合わないだろうな、と感じます。
最近、あまり使う人がいないような用語ですが、ストラテジーゲームの種類分けとして「戦略級」、「戦術級」、「作戦級」という言葉があります。作戦級は個別の戦場を舞台として小隊とか分隊とかのレベルで作戦の成否といったミクロな戦争を扱います。戦略級はその対極で師団とか大隊とかの単位で国と国同士や、東側と西側や、連合国と枢軸国といった国家群同士のマクロな戦争を扱います。戦術級はその中間(雑すぎ!)。ちなみに「大戦略」は名前と異なり作戦級寄りの戦術級。
新生は戦略級に近い戦術級でしょうか。扱う部隊が城単位なので大隊くらいな感覚です。やろうと思えばそれなりに細かい部分まで面倒を見ることができますし、軍団に任せてしまえばそれこそ戦略級に近い感覚になりそう。大名直下の軍団は本人と遊撃部隊、外交用の能弁持ちを揃えて、攻略自体は麾下軍団に任せる信長プレイをしてみたいものです。
まあ、それができるのは織田家で言えば上洛して包囲網を喰らう程度の規模にならないと無理だと思いますけど。そういう意味では、群雄割拠の時代から、大勢力同士のぶつかり合いまでも1つのゲームでカバーするというのがそもそも無理無茶無謀という気もしてきます。
そう言えば、日本に限らず大昔のボード型ストラテジーゲームでよくあった作戦級ゲームって、コンピュータゲームでは超マイナーですね。
思いつくのは「ハープーン」や「ハープーン2」くらい。作戦級はテーブルトークRPGに近い感覚ですが、シナリオをそれなりにちゃんと組まないといけないので、舞台だけ整えてドンでいける戦術級や戦略級より手間がかかるのが原因でしょうか。強いて言えばキャンペーン版大戦略IIくらいか(あれを作戦級というのは厳しいか)。あの頃はMacのゲームもたくさんあったのにねぇ。
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