Vic3発売直前記念、ヴィクトリア時代のおさらい
10/26にパラドクス社の戦略ゲーム、いわゆるパラドゲーの新作、Victoria3(Vic3)が発売されます。そのレビューとか、こういうゲームですという真っ当な記事は他に参考にすべきものがあります。
本記事は世界史には疎い自分が、個人的にVic3の時代の簡単な予習のために調べたことを、ただ書き連ねる記事になります。
TL;DR
Vic3の時代というのが日本ではどういう時代で、世界史的にはどんなことがあったのか、を簡単にまとめただけの記事。
つまり、詳しい人には役に立たないし、知らない人も別にみるべき記事はいくらでもあるので、特に時間を取る必要もない記事になるかと。また、Vic3の内容については一切触れていません。
日本で言えば江戸時代末期から昭和初期まで
Vic3のゲーム内で扱うのは1836年からの100年間とのこと。ゲームタイトルにもなっているイギリスのヴィクトリア女王が統治していた時代になります。もっとも、ヴィクトリア女王の在位は1901年まで。
これを日本の歴史にすると江戸時代末期、天保の飢饉とか改革があった頃から、明治維新、日清・日露戦争を経て日中開戦あたりまでの時代になります。Vic3のゲームテーマとして、さまざまな分野で大きな変化があった時代とされていますが、日本も激動の100年間でした。
以下に、簡単に年表をまとめてみました。これだけが本記事の見るべきところかもしれません。
1行がおよそ左端列からの5年分を表しています。時代や在任期間などは5年の枠にきっちり収まらないので適当に丸めてあります。あと、都合上、歴史イベントの記載が上下の行にずれている事もあります。
日本の時代区分で言えば江戸、明治、大正、昭和の足かけ4時代。イギリス国王は開始時点ではウィリアム4世(ヴィクトリアの叔父)で、翌年にはヴィクトリア女王の即位となります。その後、エドワード7世(ヴィクトリアの長男)、ジョージ5世(ヴィクトリアの孫)までがゲーム内のイギリス国王になります。
日本では仁孝天皇、孝明天皇、明治天皇、大正天皇、昭和天皇の5代、将軍は家慶、家定、家茂、慶喜の4代になります。
こうしてみると、ヴィクトリア女王の統治時代って長いですよね。18歳で即位して63年間在位していました。先日亡くなられたエリザベス女王に次いで、イギリス史上2番目に長い在位期間になります。なお、日本の天皇で一番長い昭和天皇は62年間です。奇しくもヴィクトリア女王の亡くなった年に生まれています。また、年表にちらっと出てくるジョージ6世はジョージ5世の子ですが、その娘がエリザベス女王(エリザベス2世)になります。
とりあえず、前・中・後の3時代に分けてどんなことがあったのか確認してみます。
前期
日本で言えば江戸末期に大体相当します。ゲームのタイトルにもなっているヴィクトリア女王ですが、その即位期間の1837〜1901年はイギリスが大躍進した時期。この時代を「ヴィクトリア時代」と呼ぶとか。その中でも特に1870年代初頭までを狭い意味での「ヴィクトリア時代」と呼ぶそうです。イギリスが一番輝いていた時代とも言えます。
時代的には産業革命の時代で中産階級が富と力を得て社会進出を果たした時代。ただ、政治の実権はまだまだ地主階級が持っていたとか。そう言う意味では、実質的に商人が力を持ち始めていた江戸時代に本当の類似点もあるでしょうか。まあ、産業的に追いつくのは中期のことですけど。
中期
日本で言えば明治時代にほぼ相当します。イギリスではヴィクトリア女王の在位後半で不況期に入り、労組が生まれて国民教育が普及したとのこと。一方、不況故かヨーロッパ諸国のアジア、アフリカへの進出が広がり、植民地化と帝国主義が広まった時代です。
広い意味ではヴィクトリア時代ですが、やや停滞が見られる時期でしょうか。
日本では明治に入り、列強に追いつけ、追い越せと富国強兵に躍起になっていた時代です。そして日清戦争に至ります。
後期
日本で言えば明治末期から大正を経て昭和10年頃までに相当します。ヴィクトリア女王の時代が終わり、その子や孫が王位に就いていた時代。ポスト・ヴィクトリア時代とでも呼ぶべきでしょうか。ただ、まだVictoria3のゲームで扱う範囲になります。前期や中期にも戦争はありましたが、後期になると第一時世界大戦が勃発。終戦後に国際連盟が発足します。世界恐慌、ナチス・ドイツ政権成立と、第2次世界大戦に向かって世界も暗くなっていった時期です。
日本では日露戦争と関東大震災があり、ゲームの終盤の頃は満州事変からの日中戦争開戦まで。この後期に発足したばかりの国際連盟からも日本は脱退してしまいます。列強に追いつき、いよいよ追い越そうと背伸びした結果でしょうか。
こうしてゲーム内の100年の時期を振り返ると、日本の転換点でもあるのがよく分かります。もちろん、これまでも幕府政治や戦国時代といったターニングポイントはあるわけですが、日本が周辺諸国ばかりでなく遠くアメリカやヨーロッパといった国々とも関わり、やがて列強に並び立つまでになる激動の時代です。ただ、他のパラドゲーのような軍事や国盗りをメインにしたゲームではなく、あくまで政治・経済・外交ストラテジーというところがいまいち人気が出ない一因でしょうか(内政好きにははまるのでしょうが)。
ヴィクトリアと言えば
世界史はとったことない(そもそも日本史もとったことない)のであまり馴染みがありません。その中でも思い出すのはNHKで放送されたドラマ、「女王ヴィクトリア 愛に生きる(現代は単に「Victoria」らしい)」でしょうか。
イギリスのTV局が制作したドラマで、イギリスではシーズン3まで制作されましたが、日本ではシーズン2までしか放送してくれませんでした。現在はHuluでシーズン2まで見られるようですが、字幕版のようです。
書籍でなんかないですかね。Kindle Unlimitedで少し探してみるか。と思って「ヴィクトリア」で検索して見つかったのが以下。とりあえず読んでみるかな。
ついでに「イギリス 近代」でも検索。前後の時代の方が多そうだけど面白そうなのは以下。
結局、買うの?買わないの?
これを書いている時点で、買う方に傾いているわけですが。ただ、今年は太閤立志伝V DXリマスター版とか信長の野望・新生を購入したもののちょっとプレイしただけ。また、パラドゲーではEU4とHoI4を値上がり前にと購入したものの起動すらせず。その前に買ったCK3もチュートリアルをやっただけという体たらくです。
そんな状態で買っても、またやらないだろうなぁ、というところが躊躇するところです。
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