ラノベ感想:本好きの下克上 第五部 女神の化身VII
サブタイトルつけると長すぎるので外してます。正しくは 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身7」です。短編集や外伝を除いた本編では通算で28巻目になります。そして、4月に刊行される第五部VIII(通算29巻)でいよいよラストのようです。
今回は貴族院4年目に向かう直前から、その貴族院の卒業式の直後までとなります。
あらすじ
冬の支度に追われつつ、王族入りに向けて準備を進めるローゼマイン。洗礼式を終え貴族院に向い、貴族院での奉納式の準備や親睦会と慌ただしい中、図書館への魔力供給をしていた彼女は忽然と消え失せる。そこで、「じじさま」ことエアヴェルミーンと出会ったローゼマインはグルトリスハイトを受け入れるために年相応の姿に成長した上で、大量の知識を与えられることに。
その結果知ることになった礎を奪う方法を元にジルヴェスターと防衛策を進めるが、フェルディナンドの危機を察知。大領地を巻き込んで奪還作戦を開始。一方、ゲオルギーネも長年の宿願を果たすため、ついに本人が動き出す…。
急展開で結末に向けて動く第五部7巻
キリがいいところまで読もうと思ったら、ローゼマインは突然成長するし、そこで得られた知識を元に字体が動き出すわ、突然フェルディナンドに危機が迫るわで、結局一気に全部読んでしまいました。
グルトリスハイト
未だにグリトスハイトだかグルトリスハイトだかグルグルしてしまいますが、第五部後半からずっと焦点になっていたグルトリスハイトを意図せずローゼマインが手に入れてしまいました。これを知ったジルヴェスターやフェルディナンドといった保護者たちがが頭を抱ええる様が目に浮かぶようでした。ハルトムートは歓喜するだろうと思ったら、別の意味で歓喜していましたけど。しかも、フェルディナンドが一部入手済みと。いや、エアヴェルミーンからは無礼者扱いですけど。
ちなみに、成長が止まっていたローゼマインはグルトリスハイトを受け入れるために成長させられたわけですが、身体の成長が必要なんでしょうかね。脳の容量自体は大人でも子供でも変わらなかったような気もするのですけど。しかも、「考えるな、受け入れろ」ですから、神々も人間のことを思っているのかどうでもいいのかよくわからないところがあります。
アーレンスバッハ
本人は迷惑がっていたフェルディナンドの隠し部屋の一件。あれが実はゲオルギーネの行動を遅らせる一因になっていたとのことで、何が幸いするかわからないものです。そういう点で、ローゼマインの暴走って、一見するとデメリットのようで、よくよく後から見てみるとそれがメリットになっていたりして、わからないものです。まあ、それを人はご都合主義と呼ぶのですが。
ダンケルフェルガー
今回一番ワクワクしてたのが、フェルディナンドの危機を知ったローゼマインが、なんとかできるならして良いのかとジルヴェスターとともにアウブ・ダンケルフェルガーと交渉した場面です。大領地と交渉して「真の宝取りディッター」に引きずり出したのは戦略的大勝利です。この時点で勝つための布石が完成したといっても過言ではないでしょう。この時点で、もう最後まで読み通すのが決定しました。ここでも商人聖女の面目躍如です。いや、保護者、特にフェルディナンドは頭を抱えるでしょうけど。
エーレンフェスト
今回見直したのはヴィルフリートです。正直、どこまで深く考えていたのかわかりませんが、ポニファティウスに諦めろと言われたローゼマインに助け舟を出しました。まあ、まだまだ考えの足りない部分がありますが、フェルディナンドを想うローゼマインの心情を汲み取っての行動だと思います。行動だといいなぁ。多分そうだよなぁ。そうであってくれ…。まあ、巻末短編でジギスヴァルト王子に不用意な発言をしてシャルロッテに呆れられたりしていますが、王子が勝手に深読みしてくれたのでまあよしとしましょう。
続きは2022年4月
あとがき他で書かれていますが、通算29巻目の第五部VIIIは翌2022年4月9日刊行予定です。アウブ・ダンケルフェルガーと読者を煽りまくった上で、肝心のクライマックスは4ヶ月後というのもなかなか殺生ですが、まあ、楽しみに待ちます。
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