ラノベ感想:リビルドワールドVI〈下〉 望みの果て
Kindle Unlimitdの対象がV巻(通算8巻)までだったのでそこまで読んで一休みしていましたが、VI<下>巻(通算10巻)までUnlimited対象になったので、この機会に続きを読み始めました。このVI〈下〉までが前半戦とのことで、I〈上〉から10冊かけて進めてきたアキラの成り上がり物語もここで一区切りです。
テレビアニメも楽しみですが、アルファをどう表現するのですかね。普通に他のキャラと変わらないがアキラにしか見えないとするのか、なんか半特殊な効果でもつけるのか。幽霊とかなら半透明というのも定番ですが、アルファってアキラからすると実在する人間のように見えるという設定なので、アニメの表現としては難しそうです。
あらすじ
アキラの元で特訓を重ねたユミナはカツヤのチームに復帰。しかし、クガマヤマ都市では二大派閥のイナベとウダジマの権力争いが激化。アキラとシェリルはイナベ側、カツヤたちドランカム事務派閥はウダジマ側として巻き込まれる。
その裏ではツバキハラビル周辺の区画を管理するツバキがティオルを操ることで自分の勢力拡大を図る。都市の有力者であるヤナギサワや建国主義者の思惑も絡み、それぞれの「望みの果て」にもたらされた結果は…。
アキラ、ついに頂点へ
最近、出番が少ないアルファ。ツバキハラビル周辺のツバキの管理区画以外ならば、クガマヤマ都市周辺ではアルファのサポートがなくてもそこそこ戦えるだけの実力をアキラが得たことと、終盤ではツバキの介入もあって出番があまりなくなってきた状況に拍車がかかってます。普段でもアキラの訓練のためにあまり積極的に話しかけてこないこともあり、アキラとの掛け合いも少なめ。その分、最後の激闘での掛け合いは懐かしかったです。
一癖ある女性たちからはモテるアキラ
最近、裏でこそこそ立ち回っていたネリアが本格的に戦闘に参加。アキラと共闘するという胸熱展開。お付き合いはご遠慮したいですが、ラノベのキャラとしてはネリアは割と好きなキャラです。
それにしても、ネリアみたいな一癖ある年上の女性にはアキラは結構モテてますね。キャロルやヴィオラ、なんなら管理人格であるツバキもなにやらアキラには好意的ですし。もっとも、彼女らは好みだからとアキラに明確な肩入れをしたりはしないのですが。
本来、バディものはお互いの信頼の上に成り立つのですが、本作の場合アキラはアルファを信頼しているものの、アルファはアキラを都合のいいように操っている部分が多いです。アキラが真実を知った時、それでも義理を通すのか。興味深いところです。
ツバキの論理
自分の管理領域の防衛のために、周辺の区画も自分のものに…って、あれ?現実の世界であそこの国とかあちらの国がまさにやってることでは。
基本、人類(正確には「現代人?」)を見下しているようですが、なぜかアキラには好意的。終盤の方でとある人物に対して嫌味半分で「義理堅い人物が好み」的なことを言っていて、これはアキラのことですよね。その義理堅さを見せる前からアキラには好意的だったので、義理堅いも要因の一つではあるにしても、他の要因もあるのでしょうね。
実際問題、アキラへのツバキの好意はどの程度のものなのか。単に強いだけならば他にもたくさんいると思うのですが。アルファが絡んでいるところからある意味お墨付きがついているようなものというのもあるのか。あるいは単にアルファの試行対象の引き抜きをすることで嫌がらせしたいのか。自分にとって役に立ちそうだから好意的というだけなのかとは思いますが。
意外に抜けてる?ヤナギサワ
事実上のクガマヤマ都市の支配者と言っても過言ではなさそうな権力を持つヤナギサワ。実はアキラの1代前の先輩。ある意味、アキラとは義兄弟みたいなものか。
建国主義者とも統企連傘下の大企業とも関わりがあるようで、様々な裏情報にも通じている模様。現在のアルファの試行の対象についてもカツヤとアキラに絞っているようですが、しかしアキラではないと考えている様子。アキラとネリアの絡みもあるので、アキラの情報も掴んでいるかと思いきや、意外と抜けている感じ。
今回、アキラに近づけたのもヤナギサワの画策かと思いきや、アキラをアルファの試行対象としては除外している感じで、優秀なのかそうでないのか分かりにくいキャラに。色々裏事情を知っているが故に、考えすぎているのですかね?
アキラを特に重要視してない感じですが、そうするとネリアが今回、アキラに絡んできたのはネリア個人の気まぐれなんでしょうか。まあ、少なくともあんなに積極的に支援するような指示は出ていなかった感じです。
旧領域接続者
今回、旧領域接続者がどのような存在かについて、だいぶ明らかになりました。雑な言い方をすればガンダムのニュータイプに近いのでしょうかね。それを無自覚にできてしまう上に、そもそもニュータイプという概念自体もきちんと認識されていない、みたいな。
ところで、旧領域と言うかかっての世界って本当に滅んだのですかね。ツバキやオリビアのような存在が現存し、当時の都市などの設備もそのまま稼働しているところも多いのですから、どこかに残っていても不思議ではないような。
今後の展開
今巻で話がちょうど区切りがよいのと、続刊はKindle Unlimited対象外なのでしばらくリビルドワールドはお休み。続きを買っても良いのですが、一度Unlimitedで読んでしまうと途中から買うのもどうかと思うし、かと言って1巻からあらためて買うかと言うと…(リビルドワールドの属する「角川の新文芸」って単価が高いので…)。
Unlimitedで積んだ本がいくつかあるので、まずはそちらから消化します。購入して読んでいるシリーズものの新刊は現時点では全く予定がない状況なので、新シリーズに手を出すか、Unlimitedで凌ぐかは悩みどころです。
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既刊感想
参考までに、過去の駄文の一覧はこちら。
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