ラノベ感想:Unnamed Memory I 青き月の魔女と呪われし王
たまたまコミカライズを見たのがキッカケ。コミカライズはWebサイトで無料分を読んですぐに、1巻を購入。2023年8月の最新5巻も購入済。原作がKindle Unlimited対象になっていたので読んでみました。本編は6巻で完結し、現在は続編の「Unnamed Memory -after the end-」が刊行中。2024年からTVアニメが放送予定です。略称は「アンメモ」らしい(Wikipediaより)。
あらすじ
大陸に5人しか存在しない魔女。その中でも最強と言われる〈青き月の魔女〉はひとり塔に住み、その最上階までの試練を突破した者には願いを叶えると言われている。大陸のなかでも強国であるファルサスの王太子、オスカーは幼馴染の従者ラザルを連れ、塔に挑む。彼と父である王は〈沈黙の魔女〉に呪いをかけられ、子孫を残すことができない。他の王族も絶えて王国の存続も危うい中、オスカーは魔女に呪いを解いてもらうためにたどり着いた最上階で〈青き月の魔女〉に出会う。ティナーシャと名乗る魔女に解呪を依頼するが、彼女は難しいと答える。そんな彼女に彼は自分の妻になって欲しいと依頼するが…。
若き王子と最強の魔女の物語の始まり
サブタイトルからもわかる通り、魔女と王の物語。もっとも1巻時点では王太子ですが。サブタイトルはシリーズではなく1巻ごとなので、「青き月の魔女と呪われし王子」ではないかという気もしますけど。
主人公はオスカー
公式サイトでは〈青き月の魔女〉ティナーシャが人物紹介のトップに来ており、彼女とオスカーのダブル主人公、ないし、彼女が主人公のように見えます。が、著者的にはオスカー単独主人公の物語で、ティナーシャは彼の最強装備なのだとか。ティナーシャには「装備扱いかよ」とツッコまれそう。
物語の肝となるのがティナーシャとオスカーの関係性。オスカーははんばティナーシャに一目惚れしたような感じで猛プッシュしますが、魔女が人間に関わるべきではないと考えているティナーシャは釣れない態度。とは言いつつ、満更でもない感じは漂わせており、その気のおけない関係性がなんとなく良い感じというのが自分の感想。
ちなみに、王族だった宰相が物語の始まる直前くらいに亡くなっており、王国の政務の多くはオスカーが見ている様。一応、彼の父が王であるが、はんば隠居している様な感じでWikipediaの人物紹介にはありました(1巻時点ではそこまで読み取れませんが、政務の多くをオスカーが見ていて多忙なのは確かな様。「天才王子の赤字国家再生術〜そうだ、売国しよう〜」のウェイン王子に近い感じ?)。
はオスカーが圧倒的主人公と言ってますが、視点はティナーシャだったりオスカーだったり。まあ、著者の思惑はどうであれ、自分はふたりのやりとりが好きなので、王道主人公とヒロインと見ています。基本、ティナーシャは丁寧な言葉使いをするのですが、オスカーに対しては結構ツッコミを入れるんですよね。
ミステリー要素
Wikipediaによると著者の古宮九時さんはミステリー作品をよく読んでいたそうで、それ故本作もミステリー要素が多い、となっています。実際、1巻冒頭では犯人が誰か?どうやって実行したのか?なぜ被害者の遺体がそのような状態になっていたのか?といったミステリー要素があるのは確か。ただ、1巻の他のエピソードでミステリー要素が多いかと言えば、個人的にはそうとも思いませんでした。
もっとも、上記のWikipediaの記述は1巻ではなくシリーズ全体を通したものと思われるので、今後、ミステリー要素が増えるのかもしれません。
1巻時点で色々と謎となって残る部分はあります。それを称して「ミステリー要素」と言っているのかもしれませんが、もしそうだとするならそれはちょっと違う様な。
そもそも魔女とは何かもよくわかりませんが、5人が存在し、それぞれ得意とする分野が違う様。その中でもティナーシャは最強の魔女と呼ばれるらしいですが、これはどうも物理攻撃も含めた個人戦闘力も高いためらしいです。
その彼女の出自になにかありそうなのは、1巻のラスト近くで示されています。そこに関わっていそうなファルサスの北にある謎の魔法を主体とした王国や、そこと関わりがありそうだが傍観者を名乗っていた存在など、いくつか気になる謎はあり、それがどう物語に関わってくるのかが楽しみです。
今後
とりあえずコミカライズを(ほぼ)一気買いするほど気に入っており、原作も気に入ったので、続きを読みたいのは確か。問題は今回はKindle Unlimitedで読んでいること。選択肢は3つ。
- 2巻以降がUnlimited対象になるのを気長に待つ
- 2巻以降のみKindleで購入
- 1巻からKindleで購入
基本は1番目か3番目を考えてますが、「転生したらスライムだった件」の1巻と2巻が2023年8月時点でKindleから0円で購入できるので、そのような奇跡を期待して2番目の選択肢という手もあるかも。
ここのところシリーズで読んできたものが完結したり、完結が見えてきたりしたので、新シリーズを模索中。それでKindle Unlimitedも活用してますが、その後どうするかがいつも悩むところです。
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