iPad mini 6thを1週間使ってみて
先日のAppleイベントで噂されていたiPad mini第6世代が発表され、イベント直後に予約も開始されました。眠い中、予約して発売日に入手しておよそ1週間。実際に使ってみた感想を書いてみました。
8インチタブレット最強説
その昔、仕事上の付き合いのある方がガラケー+8インチタブレットという組み合わせで使っており、これが一番自分に合うと言っていました。自分もスマホはスマホで使いながら、通勤途中や外出先などでは8インチタブレットを使っていました。
便宜上8インチタブと言っていますが、まあ概ねこのくらいのサイズ感の7〜8インチくらいの小型タブレットと思ってください。
このクラスのタブレットとの出会いはNexus7(2013)まで遡ります。その後、XPERIA Z3 Tablet compactとか使い、SONY撤退後はHUAWEI製品を使っていました。XPERIA Z3 Tablet Compactの頃は10インチのZ3 Tabletも使っていたので、スマホ、8インチタブ、10インチタブの3台構成でした。
10インチタブレットは大きな画面で見やすいですが、外に持ち出すのには向いていません。また、Z3 Tabletは防水かつ薄くて軽いという素晴らしいタブレットでしたが、他の10インチタブレットは重くて持って使うのには向いていません。雑誌サイズの閲覧には10インチタブレットでないと辛いですが、コミックや文庫サイズは8インチタブレットがベストと思います。
そのような訳で長らく3台体制で使ってきましたが、ゲーム以外で一番使うのは8インチタブです。ゲームは端末固定のものが多いのでスマホでやりますが、端末固定ではないゲームならば8インチタブを使います。
しかし、8インチタブは次第に廃れてしまい、今ではあまり見なくなってしまいました。いくつかのメーカーから出てはいます。ただ、上述のようにメインでバリバリ使うので、それなりの性能が欲しいので、スペックが物足りないのです。
タブレット自体が衰退する中でも特に顕著な8インチタブ。唯一好調なタブレットがiPadです。そして、iPad miniという8インチタブもあります。これもまあ検討はしていたのですが、当時はWindows + Androidメインの中でiPadはどうだろうということもありました。
その後、MacBook Proと同時にiPad Airを導入。miniも考えていましたが、この秋に第6世代が出るということで様子見をしていた中、ついにiPad mini第6世代が発表されました。噂通りのmini Airで、充電端子もUSB-Cです。そんなわけで飛びついてしまいました。
軽くて性能も良い8インチタブ
いや、軽い、薄い。今まで使っていたHUAWEI MediaPad M5と比較してみます。
項目 | iPad mini 6th | MediaPad M5 8.4 |
---|---|---|
画面サイズ(インチ) | 8.3 | 8.4 |
サイズ(mm) | 195.4×134.8×6.3 | 212.6×124.8×7.3 |
重さ(g) | 293 | 320 |
画素数 | 2266×1488 | 2560×1600 |
割と似通ったスペックです。縦横比が異なるのも特徴の一つで、コミックとか電子書籍の中でも理フローできないものを見る時には細長いMediaPadよりもiPad miniが向いています。と言うよりは、8インチタブは縦持ちで使うことが多く、ブラウザでWebをスクロールしてみるときは縦長端末が便利ですが、縦書きの電子書籍やコミックを見るときはiPad miniの縦に長くない端末が向いていると感じます。あの16:9というサイズは動画を横持ちで見るときのサイズですから、電子書籍には向かないと考えています。動画をフルスクリーンで見ない人間にはiPad miniの方が向いていたようです。
重さについては数値的には大差ないと思われるかと思います。重さについては単なる重さだけではなくて、重量バランスと言ったものも結構感覚に影響します。縦長スマホで頭が重いと支えるために力を入れるためか、数値以上に重く感じたりします。8インチタブの場合、そこまで影響はないと思いますが、結構、持った感じで重さの違いを感じます。これは個人の感覚が強い話ですから、実際に持って見て自分に合ったものを選んで欲しいところです。が、Apple製品はAppleの専用コーナーにあることが多いので、両手に持っての比較がしにくいですね。
1週間使ってどうなった?
24日の昼前に届き、午後に開封とセットアップして1週間。8インチタブはiPad miniしか使っていません。そして、外に出ない現在の生活で一番使うのが8インチタブです。老眼もだいぶ進行しているのでWebを見るのもiPad miniですし、端末固定でないゲームをするのもiPad mini。
具体的なデータが欲しいのでスクリーンタイムを見てみました。寝落ちしている部分もあるかもしれないので、やや正確性に欠けるかもしれませんが、参考データとして掲載しておきます。
日付 | スクリーンタイム |
---|---|
9/24(金) | 4時間50分 |
9/25(土) | 7時間41分 |
9/26(日) | 5時間53分 |
9/27(月) | 6時間2分 |
9/28(火) | 6時間37分 |
9/29(水) | 5時間41分 |
これにはやや裏があり、実際にはMacBook Proをいじりながら、ゲームの自動巡回(マクロとかではなくてゲーム内の機能です)をしていたりとか、必ずしも操作している時間ではありません。上にも書きましたが、横になって動画を見ていて寝落ちした時間も含みます。用がある時しか使わないスマホに比べれば長くなる傾向があります。とは言え、iPad miniがなければ同じことを他の端末でするので、他の端末に比べて使用時間が長いのは確かです。
おかしなところは?
今のところ気になるところはあまり思いつきません。mini6はiPhone 13 Pro/Pro MAXと同じCPU/GPUですが、クロックが低いらしくベンチマークの数値は劣るようです。が、自分がやっているゲームくらいでは特に違いなんて気になりません。十分すぎるせいので、画面も広く、重さも300gを切ります。
あと、1回だけMacBook ProでSidecar接続した際に、画面の右1/3くらいが表示されない時がありました。何を調整してもダメだったのですが、画面回転のロックを外したら正常に表示されました。
ただ、後日、同じように試してみても正常に表示されるので、たまたまおかしなことになっていたのかもしれません。これはmini6の不具合というよりは、iPadOSかMacOSの問題かと思います。
あとは、噂のジェリースクロールでしょうか。言われてみて試してみましたが、確かに横書きの文章をスクロールすると行が撓むような感じがします。動画スクショ撮ってみましたが、あくまで表示上の問題なので、他の端末で見れば全く問題なかったので無意味でした。もっとも、比較することで確かにmini6で表示がおかしいということは確認できたので意味があったのかもしれません。
ただ、以下サイトで紹介されている様なプルプル震えるような感じではないので、自分の見た現象はまた違うものなのかもしれません。こちらは色々やってみましたが、再現できたことがありません。
自分で確認できている撓み現象についても言われてじっとみなければ自分はそんなに気になりません。とは言え、個人の感覚によるところが大きいので、気になる方は実機を確認してみてください。ただ、個体差があるのかよくわからないので、試用機で気にならなかったからOKとなるのかがよくわかりません。自分の手元にあるものではあんなことにはならなかったので。それなりに早いスピードで上下に動かした時に撓む様に見えるだけで、手で摘んだ箸とかスプーンが曲がって見える様な感じがするだけです。昔のスマホで同じ端末でもディスプレイの調達先が異なるケースがあり、○社は当たり、みたいな話がよくありました。iPad miniのディスプレイ調達先が1社なのか複数なのか知りませんし、ロットの違いとかあるのかもわかりませんが、そういう当たり外れがある様だと厄介ですね。
なお、普通は有機EL端末で多いらしいと見かけましたが、iPad miniは液晶ですよね。
8インチタブの使い所
個人的には最強と思っている8インチタブですが、小さい、使いずらい、何に使うかわからない、という声も根強いです。なぜかというと、8インチタブはスマホとも10インチタブとも違う第3のデバイスだからかと思います。スマホ代わりとしては大きいし、10インチタブ代わりには小さい。そこで中途半端という捉え方をされてしまうのかと思います。
逆に、スマホでは画面的に物足りないし、10インチタブは持ち運びや持って使うことができない、という不満を抱えている方ならハマると思います。
個人的には10インチタブレットも持っていますが、ノートPCを持っているので10インチタブの使い所が少ないです。雑誌サイズの電子書籍を見るのと、PCを使うほどでもないけどPCに準じた表示を見たい時に使うくらいで、8インチタブで足りない時にはMacBookを使ってしまいます。
ただ、世の中的にはPC離れが進んでいるとも言いますし、PCがなくてタブレットがその代わりで困ってないという方も居るでしょう。そういう方には10インチタブがハマるのかもしれません。
しかし、どちらにしろそれで8インチタブが要らないとはならないのでは?というのが自分の主張です。そういう点では最初のタブレットとしては向いてないという意見もあります。ただ、タブレットで何をするかなんですよね、結局。そりゃ、PC代わりにキーボードとかマウスも繋いでバリバリ使いたいという用途に8インチタブレットが物足りないのは当然です。でも、本当にそんなに皆タブレットをバリバリ使うの?と感じます。手書きノート取ったり、お絵描きには10インチタブとの意見もよくあります。いや、みんなそんなにノート取るの?お絵描きするの?ノートなんてキーボードタイプした方が早いし…。
いや、使っている人を否定している訳ではなくて、100人集めてそういう人が70人も80人も居るのかな?という疑問があります。特にPCがあれば10インチタブでPC代わりするよりも、PCはPCで8インチタブを使うという選択肢もありじゃないかと。手軽に手に持って情報を閲覧したりマンガや小説を読むのに8インチタブは最適ですよ、と主張したいです。
個人的には以下の様な使い分けになっています。
種類 | 特徴 |
---|---|
スマホ | 電話、立って使うときの情報閲覧、ゲーム、各種決済用 |
8インチタブレット | 座っていたり、どこかに寄りかかって両手が開くときの情報閲覧、端末固定でないゲーム、電子書籍閲覧(コミック、文庫・新書サイズ) |
10インチタブレット | 自宅でゆっくり座っての情報閲覧、電子書籍閲覧(雑誌、コミック) |
お金がかかるので誰にでもおすすめとは言えないのも確かです。ただ、iPhoneとiPad miniなら簡単に連携できるので、電車で立っている時はiPhoneでみていたものを、座ったらiPad miniの大きな画面で見る、といったことが簡単にできます。カメラにこだわりがなければiPhoneSE+iPad mini6の方がiPhone13や12を買うよりもお得ではないかと感じます。
朝ラッシュの通勤時に10インチタブを無理矢理使っている男性がいて、なんなんだろうと思ったことがあります。スマホですら迷惑なのに10インチタブかよ、と。せめて8インチタブにしろ、と思ったものです。
余談:最強のCiv6端末かも?!
Civilizationシリーズという、通称時間泥棒と呼ばれるゲームがあり、iPadでもその最新版のCivilization VIを遊ぶことができます。このゲームはPC,Mac,PS4,PS5,Switch等でほぼ同じ内容が遊ぶことができます。もちろん、画面サイズやデバイスの違いで多少UIに違いがあったりもしますが、ゲーム内容は皆同じです。
前にPad Airで試してみましたが、mini6でも試してみました。課金していないのでチュートリアルの範囲です。が、割とサクサク遊べました。画面の狭さが気になるかと思いましたが、意外に気になりません。そもそも、Switchより画面は大きいです。Switch版も持っていますが、ポップアップの文字が小さくて読めません。テレビに繋いでプレイする前提なのでしょうか??
広い画面だとより広くが見渡せるのであれば大きい画面が有利ですが、iPadの10インチと8インチではそんなに違いを感じないので、寝っ転がって遊ぶ端末としては最高かもしれません。ますます時間泥棒されてしまいますけど。
ただ、App Storeのレビューを見ると、ゲームが進むと重くなったり、最悪異常終了する様なので、本格的に遊ぶには向いていないのかもしれません。序盤をサクッと進めて、これは行けそうだと思ったらPCや据え置き機でやるといった切り替えが必要かもしれません。課金していないので試していませんが、クラウドセーブすればどの端末でも同じデータで続けることができるかと思います。
なお、長時間プレイしていると普段はクールなminiもそこそこホットになってきます。色々な意味で長時間プレイは避けることをお勧めします。
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