ラノベ感想:カノジョに浮気されていた俺が、小悪魔な後輩に懐かれています 2

読書,ライトノベル,小悪魔,後輩,御宮ゆう

3巻までKindle Unlimited対象になっているので引き続き2巻。1巻の感想で否定的なことを書きましたが、それでもやはり読んでいるとなんだかんだ一気に読み切ってしまいます。正直複雑な気持ちです。とりあえず、読み放題な3巻までは読みます。

あらすじ

真由が入り浸る様になって様になって早2ヶ月。バレンタインデーのパーティの誘いがかかった悠太は、女友達の彩華を誘う。そこで、なぜか元カノの礼奈に出会ってしまう。もう終わりだと思っていた元カノだが「浮気はしていない」と繰り返すことに動揺してしまう。そんななか、彩華と二人で温泉旅行に行くことに…。

小悪魔後輩と女友達との両手の花に、元カノ参戦?

相変わらず部屋に入り浸る真由に甘えきった生活を送る悠太ですが、普段の生活とか考え方とか割としっかりしているのに、ここだけ情けないというか甘えきっているのはなんなのか。

男友達がいない悠太

人付き合いが得意というわけでもないが、女性相手には普通に友達を作る悠太ですが、なぜか男の友達が少ないです。まあ、本当に少ないのかわかりませんが、作中出てくる男友達は同じサークルの男子大学生くらい。あとはモブです。それに対して、名前の付いた女性の友人は小悪魔の真由と大事な友人の彩華の他にもバレンタインパーティに誘ってきた那月(元々は彩華つながり)も居ます。まあ、読者として男友達との絡みを見て面白いかは微妙ですが描き方次第ですし。まあ、本作の場合、本来男友達のポジションに彩華が居るので存在意義が少ないのかもしれませんが…。でも、今巻で彩華もちょっと意識し始めた感触(個人的には意識していなかっただけではないかと思っています)もありますし、今後もこのポジション不在で大丈夫か(突然出てくるのもなんですし、サークル仲間男子も関係は良好そうながらあまりページを割いてこなかったのに突然ポジションをあげてくるのもどうなのか…)他人事ながら心配になります。

なかなか浮上してこない元カノ

1巻よりは露出が増えたものの、今の所見え見えの伏線という状態の元カノ、礼奈。1巻でも思わせぶりな描き方をしたものの出番はちょっと。2巻でも再び出てきていよいよ三つ巴の戦いかと思いきや、そのまま急速潜航して消えていきました。どこかの1巻のレビューでWeb系の盛り上げどころを散らす特徴をそのまま書籍に持ってきて1巻通しての盛り上げ的にどうかというのを見かけましたが、確かにそんな感じはします。長編小説というよりは、連作短編というか。その割には各話にまとまりもなく、それを日常系というオブラートに包んで誤魔化している感が少々あるような。まあ、それはそれで良いのかもしれませんが、書籍とするならもうちょっと構成を考えた方が良い様に思うのは、時代に取り残されているのでしょうか。その辺りの話の流れをぶった斬る系の象徴が礼奈の様に感じました。2巻では出番がやや増えたこともあり、いいところで思わせぶりに出てきては、特にこれといった絡みもなく(絡ましてもらえなく)て引き下がるので、このエピソード要る?となります。まあ、後から「ああ、なるほど」という展開になるのを期待しています。

タイトルに偽りあり?

あとがきにもありますが、今回は終盤の温泉旅行や回想シーンといい、彩華との関係性が割とクローズアップされています。まあ、ところどころ小悪魔な後輩が出てきてニヨニヨさせてくれますが、印象的には彩華のイメージが濃い巻になっています。

というのも、彩華とは回想で明かされる二人の関係性とか、温泉旅行での「イベント」とかの非日常が描かれる反面、真由とはだらけた日常を送るのみ。いや、後者は後者で良いのですが、そこに前者を混ぜ込んでくるのでテーマがぶれている様に感じてしまいます。混ぜるな危険。

正直、彩華とか礼奈とかの話をなくして真由との日常をメインにしてよと思ってしまいます。今後、ヒロイン達の絡みが増えるのかもしれませんが、一体、メインはどこなんだろう?と思ってしまいます。

あるいはWeb小説としては単発のこういう散漫な展開で確固としたストーリーがない方がウケるのかもしれませんが。スニーカー文庫的にはこれで良いと思ってるから出しているのでしょうし、実際5巻まで続いているのだから、自分の感覚がおかしいのでしょう。

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