ラノベ感想:処刑少女の生きる道7-ロスト-

読書,ライトノベル,佐藤真登,異世界

特定期間の日本人のみが迷い込んでくる異世界。その異世界人、「迷い人」は必ず何かの力を持っており、その暴走で大規模な災害、「人災(ヒューマンエラー)」を引き起こす。その異世界人を極秘裏に亡きものにする役目である処刑人であったメノウは、迷い人であるトキトウ・アカリと出会い、変わってゆく。そして、聖地崩壊を経てメノウの新たな旅が始まる。

あらすじ

聖地崩壊から半年。ハクアを倒すための切り札となる「星骸」を手に入れるべく北の大陸にやってきたメノウ。アカリを託したモモと離れ、新たな仲間と共に「遺跡街」に向かうが、そこに待っていたのはかっての処刑人たちと、最強の敵ミシェルだった…。

第二部スタート、メノウの旅は前途多難

敵も味方も拗らせ女子

元々、女性登場人物の密度が高い本作品。今回もモブの騎士たちを除けば、主だって人物で男性なのは盟主くらいだったでしょうか。あれが「人物」なのかは諸説ございます状態ではありますが。

そんなメノウの周りはちょっと拗らせた人たちばかりです。今回出てこないアーシュナ王女やモモにしろ、意外に大活躍して意外な一面を見せたサハラにしろ、元「人災」のマヤにしろ、一癖ある上に実は厄介そうなアビィも。

見方ばかりでなく、敵もメノウのせいで立場と行き場を失った(と思っている)処刑人たちや、ハクアに従う異端審問官ミシェルにしろ。まあ、魔導オタはイマイチよくわかりませんけど。

もっとも一番拗らせているのはメノウなのですけど。

あっさりと流されたグリザリカ政変

で、この半年の間の一番大きな変化はグリザリカ王国の政変ですが、あっさりと流されてしまいました。いずれ、番外編とか外伝とかで出てくるのでしょうか。利害が一致したアーシュナとメノウがグリザリカ王国から第1身分も第2身分も廃した第4身分の国を作った、なんてことがあっさりと数行で済まされてしまいました。

しかし、陽炎はつくづく周りに余計な影響を与えまくっていたものです。他にもあちこちで彼女にとってしてみれば自覚のない恨みを買っていそうです。

記憶を失うこと

なんらかの力を行使することで、その当人の記憶を失っていく…という作品は今までにもあったかと思います。が、いまいち実感が湧かなかったりします。だって、そんなことしなくても人間は忘れますし。自分なんか特にあまり昔の記憶がなかったりします。つまらない趣味ネタはいつまでも覚えてたりしますけど。あと、なぜか中学と高校の校歌は今でも少し歌えるかも(流石に1番だけ)。

単に記憶というより、自分という存在を失っているのかもしれません。記憶にはなくても、これまでの自分を作ってきたものを失うわけですから。でも、多くの作品で失うのは「想い出」的なものであって、一般常識とか、身についた経験とかは失わないことが多いのですよね。

あまり関係ないですが、異世界転生で元の世界の経験とか記憶を引き継ぐ仕組みはどうなっているのでしょう。まあ、そもそも異世界転生の仕組み自体が謎ですけど。その辺りをきちんと理論付けした作品は見たことないですが、どこかにあるのでしょうか。

古い絆と新しい絆

アカリの時は止まり、そのアカリを託したモモと別れ、新たな関係性の仲間達と北へ向かったメノウ。過去をどんどん失っていく中、古い絆と、そして新しい絆はどうなっていくのでしょう。

メノウの立ち位置や考え方も変わりましたが、サハラも変わりました。なんか、丸くなった感じでしょうか(堕落した生活をしていて肥えたという意味ではなく)。そんな中で気になるのはミシェルとアビィ。ミシェルはハクアについて色々疑問を感じているし、アヴィはやはり思惑がある様だし。さらに、まだ出てきていない【使徒(エルダー)】も絡んで、まだまだ厄介な旅は続きそうです。

テレビアニメも始まりましたが、どこまでやるのでしょうか。やはり、第一部まで1くーるで一気に行ってしまうのでしょうか。流石にそれは急ぎすぎか。コミカライズもありますし、各メディアでの展開が気になります。

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